Eペース・Mペース・Tペース。走るパティシエが実感した「ペースごとの役割」と、ジョグの大切さ

ランニング基礎 練習について

ランニングを続けていると、

「Eペース」「Mペース」「Tペース」みたいな言葉をよく目にします。

僕も最初は、

「なんか難しそうやな…」

と感じていましたが、トライアスロンやマラソンの練習を続けるうちに、

  • それぞれのペースにはちゃんと“役割”がある
  • でも結局いちばん大事なのは Eペース(ジョグ) なんじゃないか

と強く感じるようになりました。

今日は、走るパティシエとして僕が実感している

E/M/Tペースの役割と、

その中でも ジョグがどれだけ大切か をまとめてみます。

僕が使っている3つのペース

Eペース(イージー)=「会話できるジョグ」

Eペースは、

息が上がらず、人と会話しながらでも走れるくらいのペース。

  • 心拍もそこまで高くない
  • フォームを意識する余裕がある
  • 距離を積んでも「気持ちよかった」で終われる

そんな「ジョグ」の領域です。

Mペース(マラソンペース)=「本番をイメージするペース」

Mペースは、

フルマラソンで狙いたいレースペース 付近のスピード。

  • ずっとは楽じゃないけど、なんとか会話できるかどうか
  • ちょっと集中しないとキープできない
  • 30km以降はここを維持できるかどうかが勝負

レースで走りたいペースで、実際に体を慣らしていくイメージのスピードです。

Tペース(閾値ペース)=「しんどいけど効くペース」

Tペースは、

「きついけどギリギリ持続できる」くらいのペース。

  • 息はかなり上がる
  • 会話はほぼできない
  • 20分〜30分続けると「もう十分…」となる負荷

乳酸がたまり始めるギリギリのあたり、

いわゆる「閾値」を押し上げてくれる、しんどいけど効果の高い練習ゾーンです。

それぞれのペースが持っている役割

Mペース:レース当日の“感覚”をつくる

Mペース走には、

  • レース本番で走りたいスピードに体を慣らす
  • 「この速さなら42kmいけるか?」を自分に問いかける

という役割があります。

  • 10km
  • 15km
  • 余裕が出てきたら20km

と少しずつ距離を伸ばしていくことで、

レース当日に「未知のペースで挑む」不安を減らしてくれます。

Tペース:しんどいけど、一番“効く”感覚がある

Tペース走やLT走は、

  • 心肺の器を広げる
  • 「少し速いペース」を楽に感じさせてくれる

という意味で、すごく効率のいい練習だと感じています。

ただその分、

  • 体にも心にも負担が大きい
  • 頻度を上げすぎると、故障のリスクも上がる

という側面もあります。

だから僕は、Tペース走は週1回まで。

「ここぞ」のポイントとして使うようにしています。

それでも、最後に残るのはEペースの大切さ

速い人ほど、実はジョグをたくさんしている

いろんなランナーを見てきて思うのは、

速い人ほど、月間走行距離が多い

でも「距離を増やそう」としているのではなく、

ただ走るのが好きで、結果的に距離が増えている

ということです。

その距離のほとんどを占めているのが、

  • Eペース
  • ゆっくりめのジョグ

いわゆる「頑張っていないラン」。

スピード練習だけで速くなっているわけではなく、

Eペースでコツコツ積み上げた“土台”の上にスピードが乗っている、

という感覚がすごく強いです。

スピード教・タイム教になりすぎると、ケガが増える

ランニングアプリやSNSで、

他の人のペースやタイムが見える時代だからこそ、

  • いつもキロ◯分台で走らなきゃ
  • みんな頑張ってるから、自分もポイント練習増やさなきゃ

と、スピード教・タイム教 になりがちです。

でも、その結果起きやすいのが、

  • 練習のたびに全力に近いことをしてしまう
  • 疲労がたまりっぱなしになる
  • ある日ドンとケガをする

というパターン。

僕自身も、

「練習はポイント練習だけでいいんちゃうか?」と錯覚して

痛い目を見かけたことが何度もあります。

いまは、

「Eペース・ジョグが“メイン”で、

その中にMとTを少し混ぜるだけ」

くらいの感覚でいた方が、

長く続けられると感じています。

ジョグは「身体も心も整えながら強くなる」時間

ただ距離を稼ぐためじゃないジョグの価値

Eペースのジョグには、

  • 心肺や筋肉の土台を作る
  • 腱や関節に、負荷に少しずつ慣れてもらう
  • フォームを確認する余裕がある

といった 身体的なメリット だけでなく、

  • 仕事のストレスを整理する時間
  • ぼーっとしながらアイデアが降ってくる時間
  • 「ああ、今日も走れたな」と自分を認められる時間

という メンタルのメリット があります。

僕にとってジョグは、

「ただの練習」ではなく

“自分を整える時間”

に近い存在です。

ジョグを中心にしながら、ちょっとだけスパイスを入れる

僕が理想だと思っているのは、

  • 8割〜9割:Eペース・ジョグ
  • 残り:MペースやTペースのポイント練習

というバランス。

  • ジョグで土台を積み上げる
  • たまにMやTで「刺激」を入れる
  • でも、ジョグの気持ち良さは手放さない

そんな練習が、

身体も心も整えながら強くなっていく 一番の近道じゃないかと感じています。

[h2] おわりに|ペースに縛られすぎず、自分の“好き”を大事にする

Eペース・Mペース・Tペースには、

それぞれ大事な役割があります。

  • Mペースは「レースの感覚」を作ってくれる
  • Tペースは「強さ」を底上げしてくれる
  • そしてEペースは、そのすべてを支える「土台」になってくれる

でも一番忘れたくないのは、

「ただ走るのが好き」って気持ち

です。

タイムやペースも大事だけど、

それに縛られすぎてケガをしたり、走ることが嫌になってしまっては本末転倒。

ジョグで身体と心を整えながら、

その中に少しずつMやTを混ぜていく。

そんな“ゆるくて、でも強くなる”ランニングが、

僕らしいスタイルかなと思っています。

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【THE NICOLE 店舗情報】

京都の洋菓子店「THE NICOLE(ザ・ニコル)」
ふんわりしっとり食感にこだわったシフォンケーキと、からだにやさしいスイーツをお届けしています。

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営業時間:10:30〜16:00
定休日:月・火

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京都の洋菓子店「THE NICOLE」店主・ニコルです。
ふわふわシフォンケーキや体にやさしいスイーツを作りながら、マラソン・トライアスロンにも挑戦している《日本一走るパティシエ》でもあります。
若い頃から心と体について学び続けてきた経験を活かし、「おいしい」「楽しい」「またがんばろう」と思える時間をお届けするのがライフワーク。
ブログでは、お菓子作りのコツはもちろん、走ること・生き方・メンタルのことも、等身大の言葉で発信していきます。

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