動物性の食材を抜いてケーキを作ろうとすると、
一番最初にぶつかるのが、
- コク
- ジューシー感
- 食べ応え
- 満足感
この4つがどうしても物足りなくなる、という問題です。
バターや生クリーム、卵は、まさにそれを支えている存在です。
では、それらを使わずに、どうやって「ちゃんとおいしい」と思えるケーキを作るのか。
今回は、僕がヴィーガンケーキで実際に使っている素材と、その役割について書いてみます。
動物性を抜くと失われがちなもの
バター・生クリーム・卵を使わないと、どうしても
- コクが足りない
- 口どけが物足りない
- 食べたあとに「もう一口ほしい」と思う満足感が薄い
こんな状態になりがちです。
普通のケーキ作りでは、
- バターのコクと香り
- 生クリームのコクとミルキーさ
- 卵の旨味としっとり感
が、「ケーキらしさ」を作ってくれます。
それらを全部抜いてしまうということは、
ケーキ作りにおいて、大事な柱を自分から外してしまうようなものです。
だからこそ、
「じゃあ何で、その代わりを作っていくのか?」
という部分に、とことんこだわる必要があります。
油の役割と、選んだ植物油たち
ココナッツオイル・米油・グレープシードオイル
ヴィーガンケーキでは、油は 植物油 を中心に使っています。
具体的には、
- ココナッツオイル
- 米油
- グレープシードオイル
などです。
バターのような「分かりやすいコク」はありませんが、その代わりに、
- 口当たりの軽さ
- 後味のスッキリ感
を大切にしています。
ココナッツオイルは、香りとコクのベースとして。
米油やグレープシードオイルは、クセを出しすぎず、
全体のバランスを整える役割で使っています。
ミルクと甘味の工夫——豆乳と波照間黒糖
豆乳をベースにした“ミルク感”
ヴィーガンケーキの「ミルク」の部分は、豆乳 を中心に使っています。
- コク
- やさしい甘さ
- しっとり感を支える水分
豆乳は、このあたりをしっかり支えてくれる素材です。
ただ、そのままだと少し豆っぽさが気になることもあるので、
- 他の素材の香り
- 甘味の種類
との組み合わせで、全体のバランスを取るようにしています。
波照間島から届く黒糖と、有機メープルシロップ
甘味の部分で、僕がこだわっているのは 波照間島の黒糖 です。
何度か波照間島に旅行で訪れ、
現地の方々と交流を持つ中で、直接仕入れさせてもらえるようになりました。
この黒糖は、
- すっきりとした上品な甘さ
- 余韻の長さ
が特徴で、ヴィーガンケーキにとても相性が良いと感じています。
さらに、有機メープルシロップ も使うことで、
- 香ばしさ
- ほのかな香りの深み
をプラスしています。
「甘さでごまかす」のではなく、
「甘味そのものに表情をつける」
そんなイメージで、甘味を組み立てています。
米粉・ナッツ・大豆粉で作る“重くない満足感”
米粉・アーモンドプードル・大豆粉の役割
粉の部分には、
- 米粉
- アーモンドプードル
- 大豆粉
などを使っています。
卵を使わない生地は、どうしても 保形性(形を保つ力) が弱くなります。
そこで、粉の組み合わせで、
- 軽さ
- しっとり感
- 口溶け
- 崩れにくさ
をバランス良く作っていくことが大事になります。
米粉は、しっとり感とモチっとした食感を。
アーモンドプードルは、コクと香りを。
大豆粉は、たんぱく質と香ばしさを。
それぞれの長所を活かしながら、
「重すぎず、でもちゃんと満足感がある」生地を目指しています。
さつまいもたちが支える、旨味と形
さらに、保形性と旨味を支える存在として、
さつまいもも積極的に使っています。
- シルクスイート
- 安納芋
- 鳴門金時芋
- 紅あずま
など、その時々で状態の良いものを選びながら、
- 自然な甘さ
- ねっとり感
- しっとり感
を、ケーキの中に取り込んでいます。
さつまいもは、
「旨味」と「形」を同時に支えてくれる、心強い素材
だと感じています。
チョコムースやクリームは「豆腐」でつくる
チョコレートや生クリームが使えないと、
ムース系のデザートは一見かなり難しく感じます。
でも、ここでもう一つの主役になってくれるのが 豆腐 です。
水切り豆腐+カカオバター+ココナッツオイル
しっかり水切りをした豆腐に、
- カカオバター
- ココナッツオイル
などを混ぜ合わせていくことで、
- 口溶けの良さ
- ほどよいコク
- なめらかな舌ざわり
を持ったムース風のデザートを作ることができます。
豆腐そのものの風味が前に出すぎないように、
- カカオの香り
- 甘味のバランス
を調整しながら、「ちゃんとデザートとしておいしいか?」という視点で仕上げています。
「制限のケーキ」ではなく、「選んで食べたいケーキ」を目指して
ここまで書いてきたように、
ヴィーガンケーキは、ただ動物性を抜いたケーキではありません。
- 油
- ミルク
- 甘味
- 粉
- 芋や豆
それぞれの役割を考えながら、
「どうやって、ちゃんとケーキとしておいしくするか」 を組み立て直した結果が、今のレシピになっています。
「これしか食べられないから仕方なく」ではなく、
「これが好きだから、このケーキを選ぶ」
そんなふうに選んでもらえるヴィーガンケーキを目指して、
素材選びと配合を組み立てています。
第3話では、
実際のラインナップや、スポーツとの相性、
「軽いけれど満足感がある」という部分についても触れていこうと思います。
素材の物語ごと味わってもらえるように、オンラインでも販売しています
この記事で紹介した、
- ココナッツオイル・米油・グレープシードオイル
- 豆乳や波照間島の黒糖、有機メープルシロップ
- 米粉・アーモンドプードル・大豆粉
- シルクスイートや安納芋、鳴門金時、紅あずま
- そして、水切り豆腐を使ったムース
こういった素材たちは、
「動物性を抜く代わり」ではなく、
「おいしさを組み立て直すためのパーツ」 として選んでいます。
ヴィーガンケーキだから特別扱い、ではなく、
普通のケーキと同じように、
「これ、おいしいね」
「どんな素材を使ってるんだろう?」
と、会話のきっかけになるようなスイーツになってくれたらうれしいです。
当店のオンラインストアでも、
この記事で書いた考え方をそのまま形にしたヴィーガンケーキを販売しています。
- まずは少量から試してみたい方
- 家族みんなで同じケーキを囲みたい方
- 運動や仕事を頑張る自分へのごほうびにしたい方
よかったら、「THE NICOLE」のオンラインショップから、
ヴィーガンケーキのページをのぞいてみてください。
「幸せは体から」というコンセプトに共感してもらえたら、
きっと気に入ってもらえると思います。

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【THE NICOLE 店舗情報】
京都の洋菓子店「THE NICOLE(ザ・ニコル)」
ふんわりしっとり食感にこだわったシフォンケーキと、からだにやさしいスイーツをお届けしています。
〒602-8243
京都府京都市上京区奈良物町481出水団地318
営業時間:10:30〜16:00
定休日:月・火
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