お金は「稼ぐ」より「使う」ほうがむずかしい?──その正体はどこから来るのか

お金の悩みというと、

「どうやって稼ぐか」

「どうやって増やすか」

に目が向きがちです。

でも僕はここ数年、お金について向き合っていく中で、

だんだんこんな感覚を持つようになりました。

お金って、稼ぐのも大変だけど

「使うこと」も、実は相当むずかしい。

今日は、その「使うことのむずかしさ」の正体を、

自分なりに整理してみようと思います。

h2 お金を使うときに出てくる「よく分からないモヤモヤ」

何かを買おうとするとき、

僕の中にはこんな声がよく出てきます。

  • 本当に必要?
  • もっと安く済ませられるんじゃない?
  • こんなのにお金を使う自分ってどうなんだろう?

面白いのは、

たとえそれが「自分の心や体を楽にしてくれるもの」でも、

同じように罪悪感が出てくることです。

稼ぐことに関しては、

「頑張る」「努力する」「我慢する」みたいな言葉と結びつきやすい。

でも使うことに関しては、

「贅沢」「甘え」「浪費」といった言葉がくっつきやすい。

お金を使うたびに、

自分の中の「見えないジャッジ」が動き出す感じがあるんです。

h2 「使うのがこわい」大きな理由① 罪悪感のクセ

まず一つ目の理由は、

お金にくっついている“罪悪感のクセ” だと思います。

子どもの頃からよく聞いてきた言葉。

  • 無駄遣いしたらダメ
  • 贅沢はよくない
  • 我慢しなさい

これらは一つひとつだけ見ると、

間違っているわけではないのかもしれないけれど、

ずっと聞き続けていると、こんなルールが心の中にできます。

「お金を大事にする=できるだけ使わないこと」

このルールが強くなると、

どんな支出に対しても、まず先に「ダメ出し」が出てきます。

  • ちょっと良い道具を買う → 贅沢なんじゃないか
  • 自分の体を整えるためにお金を使う → そんなことに使っていいのか
  • 心を整えるための学びに投資する → もっと我慢すべきじゃないか

使う前から、自分で自分を責めてしまう。

これでは、お金を使うことがどんどん苦手になっていきます。

h2 「使うのがこわい」大きな理由② 失敗への恐れ

お金を使うというのは、

同時に**「選ぶ」という行為**でもあります。

  • 何を優先するのか
  • 何をあきらめるのか
  • どこに価値を置くのか

これを全部、自分で決めないといけない。

だからこそ、

  • もし間違えたらどうしよう
  • もっと良い選択肢があったんじゃないか
  • あのとき買わなければ、もっと貯金できたのに

という「選択ミスへの怖さ」が、一緒についてきます。

本当は、

お金を使うことは「自分の好みや価値観を知る機会」でもあるはずなのに、

間違えてはいけない。

損してはいけない。

という気持ちが強くなると、

「選べないから、とりあえず貯めておく」

という方向に走りやすくなります。

h2 「使うのがこわい」大きな理由③ 将来への不安とセットになっている

もう一つ大きいのが、将来への不安です。

  • 病気になったらどうしよう
  • 仕事がなくなったらどうしよう
  • 年をとって働けなくなったらどうしよう

こうした不安は、誰の中にも多少はあるものだと思います。

問題なのは、この「不安」と「お金」が

ガッチリ結びついてしまうことです。

将来が不安だから、とにかく貯めておかないといけない。

使ったら不安が増える。

だからなるべく使わないほうが安心。

こうなると、お金は

  • 今を生きるための道具
    ではなく
  • 将来の不安を抑えるための鎮痛剤

のような扱いになっていきます。

少しでも残高が減ると不安。

増えれば一時的に安心。でもまた不安。

お金は動いているのに、

心はちっとも自由になりません。

h2 「ほとんど起こらない未来」に振り回されていないか

僕自身、将来の不安にとらわれやすいタイプでした。

  • もしこうなったらどうしよう
  • ああなったら生きていけないかもしれない
  • もっと貯めておかないと危ないかもしれない

頭の中では、いろんな「最悪のシナリオ」が生まれてきます。

でも、冷静に振り返ってみると、

その大半は実際には起こっていないことが多い。

たとえ何かトラブルが起こっても、

そのときの自分なりに、ちゃんと対処してここまで生きてきた。

つまり、

僕を苦しめていたのは

「現実」そのものではなく、

頭の中にある“もしもストーリー”のほうだった。

そう気づいたとき、

お金の不安とすこし距離をとるヒントが見えてきました。

h2 お金は「安心の源」でもあり、「不安の温床」にもなる

お金がある程度あると、

確かに安心できます。

  • 今月も家賃が払える
  • 何かあっても、すぐには困らない
  • 少しくらい仕事が減っても、一息つける

その意味で、お金は「安心の土台」になってくれる存在です。

一方で、

お金に安心を全部預けてしまうと、

  • もっとないと不安
  • 減ると不安
  • 使うと不安

という状態が続いてしまいます。

お金は安心の“すべて”ではないけれど、

不安を増やすことも、減らすこともできる存在。

この微妙な立ち位置をどう扱うかが、

「お金を使うことのむずかしさ」と深くつながっている気がしています。

h2 「お金を使うのがむずかしい」のは、ダメなことではない

ここまで書いてきたように、

お金を使うときにいろんな感情が出てくるのは、

  • これまでの価値観
  • 子どもの頃の経験
  • 社会から与えられたルール
  • 将来への漠然とした不安

こうしたものが重なった結果です。

決して、

「ケチだから」でも

「弱いから」でもなくて、

まじめに生きてきたからこそ、

ちゃんと先のことも考えてきたからこそ、

お金を使うときに慎重になりすぎてしまった。

そう言ってもいいのかもしれません。

第1話では、まず

「なぜお金を使うのがこんなにむずかしいのか?」

を整理しました。

第2話では、

「じゃあ、その不安や罪悪感とどう付き合い直して、

自分らしくお金を“使っていく”のか?」

について、

僕なりの考え方と、小さな具体策を書いてみたいと思います。

京都の洋菓子店「THE NICOLE」店主・ニコルです。
ふわふわシフォンケーキや体にやさしいスイーツを作りながら、マラソン・トライアスロンにも挑戦している《日本一走るパティシエ》でもあります。
若い頃から心と体について学び続けてきた経験を活かし、「おいしい」「楽しい」「またがんばろう」と思える時間をお届けするのがライフワーク。
ブログでは、お菓子作りのコツはもちろん、走ること・生き方・メンタルのことも、等身大の言葉で発信していきます。

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